一般社団法人日本計算技能連盟では講習会を開催しております。
2024年1月21日(日) The珠算塾 対談part2
4人の講師が、これからの珠算塾生徒獲得と健全な経営、指導に至るまでとことん話す!
- 1.日 時 2024年1月21日(日)
★第1ステージ 10時〜12時
※ZOOMあり
★第2ステージ 13時〜15時
- 2.場 所 Sanraku Soroban School
- 3.講 師
菊地正芳(日本計算技能連盟理事長)
石川真一郎(石川塾)東京都
渡邉伸清(Countspace)神奈川県
大城保仁(外間そろばんスクール)沖縄県
- 4.参加者 55名
- 5.申込先 日本計算技能連盟 事務局
TEL・FAX:03-3249-9981 MAIL: tokyo@k3skill.com
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2023年の講習会
- 2023年10月29日(日) The珠算塾 対談part1
場所 S&Aあんざんスクール
★第1ステージ 14時〜16時
※ZOOMあり
★第2ステージ 17時〜20時
講師
菊地正芳(日本計算技能連盟理事長)
工藤由季夫(S&Aあんざんスクール)
参加者50名
工藤由季夫先生の教室見学兼講習会
菊地と工藤、両先生の体験学習から塾運営競技大会参加者への勧誘や指導にいたるまで会話形式で実施しました。
2018年の講習会
- 平成30年3月27日(月)七度のそろばん日本一に輝きました金本先生をお招きしました。
2015年の講習会
- 平成27年3月28日(月)【6度のそろばん日本一】に輝きました木村英士先生をお招きしました。
2015年の講習会
- 平成27年3月7日(土)元そろばん日本一の工藤 由季夫さんを招いて実施しました。
平成3年 全日本珠算選手権大会 読上算競技優勝
平成4年 全日本珠算選手権大会 個人総合競技優勝
平成5年 第18回国際珠算競技大会 優勝
平成6年 第10代珠算名人位決定戦 準名人
平成7年 第49回国民珠算競技大会 個人総合競技優勝
平成8年 第50回国民珠算競技大会 個人総合競技優勝
堀内和代先生の大会コメント
- 下記原稿は月刊珠算情報誌『サンライズ』4月号に掲載されたものです。執筆者の千葉県、けいさんぎのう 堀内和代先生自らがお書きになった大会コメントです。月刊サンライズ様、堀内和代先生の許可をいただき掲載します。
場内が暗くなり全視線がスクリーンに注目する中、胸に響く音楽とともに『仲間』『小学生日本一』『情熱を持った先生と大切な仲間とともに育ち2014年2月16日(日)東京浜松町で小学生日本一を目指す!』という文字が次々に目に飛び込んで来る。そして、ジュニア1部(1.2年生の部)49名、ジュニア2部(3.4年生の部)77名、ジュニア3部(5.6年生の部)52名、青森県から沖縄県までの全選手178名の名前が流れる。照明がついて、後藤勝則大会委員長の開会宣言により『第1回 All Japan Championship 2014』の幕が開いた。この大会は、小学生のみの大会としては日本で最も難易度の高い大会として、主催者菊地正芳先生(Sanraku Soroban School)が社団法人日本計算技能連盟を設立し誕生させた。
競技の内容は、今までの常識を覆す斬新なアイデアがたくさん盛り込まれている。種目別競技は、フラッシュ暗算と読上算と読上暗算のそれぞれ10題ずつの総合計得点で競われる。しかも、1番10点、2番9点、3番8点と難易度順に配点が違い、10題正解で1種目55点満点、3種目合計165点満点となる。
最初は種目別競技のフラッシュ暗算からスタートした。1番は3桁15口3秒。10題終了後、続いて読上算。読み手は、田中秀樹委員(奈良)と金子恵保委員(長野)。1番は7〜16桁。爽やかな声と歯切れの良いはっきりとした心地よい声が場内に響き渡る。10題終了後、個人総合競技が始まった。ここにも見せる(魅せる)大会を意識した新しいアイデアがあった「用意始め」と同時に、スクリーン上に「制限時間内に全問計算するには以下のペースで計算し答えを記入する必要があります」という解説と共に、かけ算一問が流れて表示され、すぐに答えが表示されていく。制限時間5分の間、一問題が流れて来ては答えが表示されては消え、次の問題が流れて…が繰り返され、3部門の問題が流れ、「やめ」となった。スクリーン上で珠算式暗算の凄さがアピールされ、保護者達はスクリーンに釘ずけ状態。計時中でも観客を飽きさせない工夫だ。採点は全て引き上げ、会場では高柳一馬委員(埼玉)のテンポ良い司会のもと次々に競技が進む。
ここで、種目別競技の2種目合計の中間成績発表があり、続いて種目別の最終種目の読上暗算競技が始まる。読み手は、菊地巧純委員(東京)と堀内祥加委員(千葉)。1番7〜13桁から始まり、10番が4桁揃い。かなり高レベルの問題だ。巧純委員の滑らかな読み方に比べ、祥加委員は計算するのは得意でも読むのは初心者。競技するより100倍緊張したとか。
昼食休憩を挟み、個人総合の同点決勝が行われた。第1部の共にそろばん教室USAの辻窪選手と小原選手の二人が満点で同点決勝。辻窪選手が先に挙式をした。
最後の競技は、暗算決定戦。1回戦は全員で行い、2回戦を経て各部門から10名程度を選出。決勝進出者は、タッチボタンにより究極のスピードを競い合う。決勝席に座る事やタッチボタンを押すと言う事は、選手にとっては憧れであり大きな目標でもある。その目標を達成するには、かなりの年月と相当な努力が必要となるはずである。しかし、この大会では、1.2年生でも10名、3.4年生でも10名、5.6年生で10名が、かけ暗算・わり暗算・みとり暗算、3回のチャンスを与えられている。決勝席に座る事が初めての子も多く、グランプリや名人戦のように直前まで練習する一般選手のような姿はなく、皆ニコニコ笑顔で、特に1.2年生は足がブラブラしていたのが微笑ましく思えた。とはいえ、幼いながらも上位入賞をするような子達は、直前の姿勢も用意の合図でプリントを表にする動作も一般の選手さながらの真剣さが印象的であった。結果は、1.2年生では岐阜県の不破花菜選手(赤堀右脳速算塾)が2冠、残る7席(3名入賞3種目で9席中)は全て埼玉県のそろばん教室USAの選手達であり、ちびっ子選手の異常な程の(ごめんなさい)層の厚さが証明された。3.4年生では、島袋羽亜菜選手(あわせそろばん)が2冠、次いで石井結彩選手(Sanraku Soroban School)と坂田純成選手(長谷川珠算)の活躍が目立った。5.6年生では、坂田郁真選手(長谷川珠算)が2冠、次いで頭角を現し始めた藪内颯人選手(今井珠算)とあわせそろばんの二人が活躍した。
これで終わりではなかった。会場委員全員参加によるアトラクション競技が始まる。実は、普段全国大会で活躍している中高生の選手達(原子兄弟・弥谷拓哉・中村一輝・黒澤大地など9名)が、この日は特別選手委員として、朝の設営準備から採点・集計や会場のお手伝いをしていた。ここで出番、腕の見せ所だ。決勝進出者の顔ぶれは、大関選手・堀内選手・宮本選手・原子選手・中村選手・弥谷選手、そして小学生3名。「そろばんは小学生で終わりの習い事ではない!」という無言のメッセージを、ちびっ子選手やその保護者達に伝える意図的な模範演技であった。宮本裕史先生手作りのタッチボタンがなければ判定し難い接戦で、優勝堀内祥加選手、2位宮本理香子選手となり、以上で全競技が終了した。団体総合競技は、各部門上位1名の3名の合計得点で競われ、そろばん教室USAが優勝!140cmのビッグなトロヒィーが授与された。(個人総合の成績は別紙成績表をご覧ください)
大会終了後、成績ではなく大会そのものに感激して涙が出る程、様々な感動を覚えたのは私だけではないと思う。第一に、前述の通り、マイクを持つ委員が全員若手の先生方であり、時代が変わった明るい未来の珠算界を見たように、いやひょっとすると、古い体質の珠算界へのメッセージが込められているのでは?とも感じた。
第二に、若手の先生方が菊地先生の期待に応えようと、手となり足となり、全面的に協力バックアップし準備をしてくれた事である。高柳一馬先生の何十時間、何百時間も費やして作り上げたパワーポイントは、開会式や総合競技計時中のスクリーン上で感動させられたのと同時に、新しい発想とスキルの高さに驚きを感じた。大関一誠先生は、成績処理をミスなく円滑スピーディに済ませるための最良のプログラム作りに取り組んだ。石川真一郎先生は、委員の役割分担と仕事内容の把握・説明を完璧にやり遂げた。牧野正寿先生は教育委員会などを回り後援願いに奮闘した。
最後に巧純先生は、時には新しい発案で意見対立しながらも、主催者でもあり父親でもある菊地先生を助けるべく、寝ずに競技の内容や進行などについて何度も何度も練り直しをしたと聞いている。この若き5人の貢献に心より拍手を送りたい。
第三に、中高生がボランティアスタッフとして、大会運営の裏側を覗かせて頂いた事は、今後のために大変良い勉強になった事と思う。「自分が大会に出るより疲れた。でもすごく楽しかったし、良い経験が出来た。」これは、中村一輝の言葉。競技大会というものは当たり前にあるものではなく、大会主催者始め関係者の強い気持ちの結集で開催されるものであり、感謝の気持ちを持って出場する選手が増える事にも期待したい。
最後に、主催者菊地先生の懐の深さに改めて感動した事を記したい。この大会を成功させるために若手の先生方がとても頑張ってくれたわけだが、実は主催者の菊地先生が若手指導者を育てるための作戦であったようにも思う。 菊地先生の事を語り始めたら書き足りないほど、私はこれまでにたくさんお世話になりご指導頂いた。十年前、各地で引っ張りだこであった菊地先生の講習会には何度も足を運び、その度にたくさんの資料や問題を頂き、大きな影響を受けて今の私がある。先生は、作問・パソコン修理から大工仕事まで何でも出来る。更に、先見の明があり、その場の状況を察知し適応能力も高い。信じ難いが、実は繊細な心の持ち主で、だからこそ周りへの気配りも忘れない。石巻から東京に拠点を移し、たったの5年で、短期上達法をあみ出し、生徒の教育にも素晴らしい成果をあげているのは周知の事ではあるが、生徒だけではなく、我々指導者に対しても的確で貴重な良きアドバイスをくださる。未来の珠算界を見据えて実行している方はそう多くはないと思うが、菊地先生は明らかに先を読みこの大会を主催したのだと思った。この拙い文章ではあるが、菊地先生への労いの気持ちが伝われば嬉しく思う。
最後に、記録的な大雪の影響で参加出来なかった選手も若干名いらっしゃったようだか、根性で参加した選手達も多かった。長野県のそろばん教室青い鳥の金子委員は、委員打ち合わせに参加するために前日に東京に来る予定だったが、全ての交通機関が動かず断念。それどころか当日の選手の参加も危ぶまれたが、奇跡的に新幹線が動き、全員ギリギリセーフで参加された。沖縄県のあわせそろばん教室の新垣先生は、大雪の予報を聞き、前日東京入りの予定を急遽金曜日の朝の便に変更。この日の午後からは羽田便は全て欠航、流石の早い決断が大正解。すぐに従う選手達も流石である。兵庫県の今井先生は、金曜日夜中の夜行バスで上京し、私の教室で朝9時より合同練習をする予定であったが、もちろんバスは運休。土曜早朝の新幹線に変更し、生徒さん二人と共に無事元気なお顔を見せてくれた。
誰もが『諦める』とか『無理』という言葉を知らない人達『情熱』の塊のような集団だった。このような色々な意味での情熱ある方々が結集した大会だった!だから、超感動!菊地先生、感動をありがとうございました。
けいさんぎのう
堀内和代
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